2011/06/27 （改）11/07/11
カスタムABCの特徴のひとつが、SFFの仕組みよりも最優先で、自分が踏んだ音名とそのオクターブが
割り込む（差し替わる）という点です。今回はこの件を掘り下げてみます。
◎ Lady Madonna 作曲：J.Lennon, P.McCartney、演奏：The Beatles、参考URL：Google 検索結果
| 1968年にリリースされたビートルズの曲です。お馴染みの Bassパターン（Fig.1）は1-1-b3-3, 1-1-b3-3-5 という、b3と3を 同時に含む為、NTR= Root Trans, NTT= Bypass を用います。 |
さて曲中には、ベースが1オクターブ上昇する部分（Fig.2）と、下降する部分（Fig.3）があります。
コードチェンジの際（Fig.2の赤音符）にはPKも踏み変えます。するとカスタムABC規則の制限により、
踏んだ瞬間だけはそのオクターブ情報がベース発音に強制反映します。
PKのA鍵盤はSTAGEAのプロフェッショナルモデルのフルベースなら高低２鍵ありますが、カスタムや
スタンダードモデル、そしてミニやD-DECKのペダルはひとつです。Fig.2の後半では、低い方のA鍵盤
を踏むしかありません。すると踏んだ瞬間はその鍵盤の（低い）オクターブが反映します。
これはベースパターンやCtab パラメータをいくら工夫しても逃げることができません。スタイルファイル
のすべてのCtab処理が終わったあとで、踏んだ鍵盤のオクターブに差し替えられてしまうからです。
次に下降する部分（Fig.3）はどうでしょうか。
こちらは一般向けの機種でも、高いGとC鍵盤が踏めるので問題なく滑らかに下降します。
あくまで踏んだ瞬間だけの発音ですので、こだわる程でもなく、気にせずリアルタイム演奏を楽しんで
下さい。ただプリセットスタイルならそうなのですが、せっかく手間を掛けてパターンを自作する時には、
正直なところちょっと残念な気分に成ります。大半のSTAGEAのカスタム以下のユーザーを思うと、PK鍵
のオクターブを強制反映する機能のON/OFF決定権をみんなに委ねていただければと思う次第です。
◆ シングルフィンガーやフィンガードはどうか？
Single Finger やFingered では、LK鍵盤上のどの位置を押さえても、アカンプ（Bassも含めて）発音の
オクターブは変りません。スタイルパターン（元パターン）で記述したオクターブのまま鳴ります。
Fig.2を「1-1-b3-3, 1-1-2-2 | 1-1-1-1, 8-8-8-8」と書けば始めのAは低くく、後のAは高く鳴るので、
今回のような事は起きません。（しかしこのパターンをカスタムABCで弾くなら、8-8-8-8の部分は踏んだ
瞬間（3拍目のA）で、PK鍵のオクターブ（1相当）と差し替わり、1-8-8-8 と鳴ります。）
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