第8章 ステージア で考える [ Style Voice]   スタイル入門講座の目次へ戻る  サイトTOPへ戻る

76) パネルボイスとXGボイス (1)
                                                2004/11/21 (改) 04/11/27
スタイルボイスの説明の前に、SFF楽器における(主としてXG音源の)音色変遷を振り返ってみます。
XG仕様書に完全準拠した最初のSFF楽器は 「XG楽曲データ制作の指針」ver2.01 ヤマハ(株)のP5
によれば、1997年発売のクラビCVP-92/94/96/98、ポータトーンPSR-630/730/8000 です。
XG規格スタート時よりSFF楽器では、
XGボイスだけでなく電子楽器独自のパネルボイスと呼ばれる、
楽器操作パネルから選択できる手弾きを目的とした音色を多数持っています。
    
【参考】 もちろんXG以前のGM時代のSFF楽器でも、GM音色とは別に独自パネルボイスを展開していました。
この
パネルボイスはXGボイスをベースに音質を向上した "XG拡張ボイス" です。 XGボイスとは
分離され、主にLSB=70H(10進で112)以降に配置される、DTM教科書には載っていない拡張音色で、
その中にはスイート!、クール!、ライブ!などの特に豪華に作りこんだプレミア音色も含まれます。

◆クラビノーバ CVPシリーズ (上位クラス) 仕様比較
発売年 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005
型番 CVP 98/96 109 209 309/307
最大同時発音数 128 128 128 x2 128 x2
 パネルボイス 133 230 390 332
Sweet ! 0 6 10 14
Cool ! 0 0 6 19
Live ! 0 0 18 22
OrganFlute ! 0 6 10 10
Mega Voice 0 0 0 10
Natural ! 0 0 37 38
 Sampling - - - -
 スタイル数 100+40 169+35 259+53 350+36
 XGボイス 480 480 480 480

◆ シングルキーボード Flagship モデル( アレンジャー ワークステーション ) 仕様比較
発売年 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005
型番 PSR-8000 PSR-9000 9000PRO TYROS TYROS2
最大同時発音数 64 126 126 128 128
 パネルボイス 261 331 342 413 503
Sweet ! 5 8 10 14 14
Cool ! 0 6 6 18 18
Live ! 0 12 17 22 22
OrganFlute ! 1 10 10 10 10
MegaVoice 0 0 0 10 10
 Sampling RAM 1MB RAM 1MB RAM 1MB - RAM 4MB
 スタイル数 214+25 125+86 125+87 300 400
 XGボイス 480 480 480 480 480
  【注】 Sweet ! などの数はパネルボイス数に含まれる内訳です。 Live ! Drum/SFX は含みません。
     各機種の取扱説明書およびデータリストを参考に独自集計したもので、誤りが含まれる可能性があります。

ここで注目して欲しいのは、XGボイスの搭載数です。 楽器がいくら進化しても480ボイスのままです。

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